債務超過により、上場廃止となったスカイマークが東証に再上場申請を行ったとのニュースが流れました。上場廃止時に株式を手放さなかった人も多くいるのではないでしょうか?では、その人たちが保有している株式は価値が復活し、救済を受けることができるのでしょうか?
早速見ていきましょう!
上場廃止の主な理由
上場廃止といっても様々な理由があるのはご存知でしょうか?上場廃止というと倒産というイメージが多いとは思いますが、実はそうではないのです。すべて記載はしていませんが、以下が主な理由になります。
- 完全子会社化
- 株式等売渡請求による取得
- 株式の併合・会社の合併
- 株価・時価総額・売上等が所要額未満
- 申請による上場廃止
- 債務超過
基本的には「完全子会社化」が一番数が多いのです。新聞などでTOB(株式公開買い付け)という言葉を見たことがあるとは思いますがそのことですね!ある企業が、上場会社の株式を100%取得することにより子会社にしてしまうということです。
TOBの場合には基本的に株価にはプレミアムと呼ばれる価値が付けられるため、時価よりも高い値段で買い取ってもらえることが多いため、株主にとっては嬉しい上場廃止案件となっています。
ではスカイマークの場合はどうなのでしょうか?
スカイマークの上場廃止
2015年に上場廃止となったスカイマークですが、その上場理由を見ていきます。スカイマークと検索すると、経営破綻による上場廃止というワードを見かけますが、そのとおりです。
経営破綻ということは、「債務超過」による上場廃止というところにあたります。債務超過による上場廃止では、株式を100%減資という形を取ります。100%減資ということは、完全に価値を無くすことをさし、いわゆる紙屑という状況です。
結論、経営再建を達成し再上場してきたとしても、同じスカイマークとしての上場ですがもともとの株式を一切無視して新たな株式を発行するということです。なので、現在スカイマークの株式を持っていても価値が戻ることはありません。
まとめ
上場廃止と言っても、株主にとって良い上場廃止と、悪い上場廃止があることがわかりました。今回のスカイマークでいうとこれは悪い上場廃止です。再上場と聞いて価値が戻るかもしれないと喜ばれた方も多いのではないか思いますが、今回は喜べない再上場となります。